TOP>学会賞・学術推進プロジェクト>学会賞>受賞者>学術奨励賞

学術奨励賞 平潟 洋一

 日本臨床検査医学会学会賞(学術奨励賞)は、本学会員で臨床検査医学の諸分野において意欲的に研究に従事する研究者に与えられる。平成13年度は学会賞審査委員会の厳正な審査の結果2名に授与された。このうち、長崎大学医学部附属病院検査部の平潟洋一講師は「多剤耐性菌の検出と病原性についての研究」のテーマで受賞した。

 

 平潟洋一氏は、長崎大学医学部附属病院第二内科で内科全般の臨床研修を終え、同大学院医学研究科(内科系臨床検査医学)を修了した。平成3年より東邦大学医学部微生物学教室助手、平成5年より自治医科大学呼吸器内科助手を経て、平成7年より現職についている。微生物検査技師や大学院生の指導、学生の教育や第二内科での診療に加え、各種薬剤耐性菌についての研究、緑膿菌を中心とした病原性や感染メカニズムについての研究を行なっている。また同院の感染対策小委員会の委員長として、病院全体の感染コントロールの中心的役割を果たしている。平成10年に本学会の認定検査医に認定され、日本内科学会、日本感染症学会、日本呼吸器学会などの専門医、ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクターとして活躍している。これまでに、日本感染症学会北里柴三郎記念学術奨励賞やブリティシュコロンビア大学留学中にCanadian Cystic Fibrosis Foundation Visiting Scientist Awardなどを受賞している。

 今回の受賞の対象となった薬剤耐性菌に関する研究では、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、ペニシリン耐性肺炎球菌 (PRSP)、カルバペネマーゼ産生グラム陰性桿菌(blaIMP保有株)などの耐性菌を対象に、迅速検出法や分子疫学などについて検討を行なっている。VREについてはmultiplex PCRを用いて、国内の検査部として初めて耐性遺伝子のスクリーニングを開始した。PRSPについては国内外での分離株を対象に分子疫学的研究を行なうとともに、種々の国際耐性菌サーベイランスに参加している。カルバペネマーゼ産生グラム陰性桿菌に関しては、世界で初めての施設内調査を行なうとともに、その臨床的意義の評価を続けている。さらに緑膿菌についてin vitroおよびin vivoでの病原性の評価を行なっている。最近では、多剤耐性のメカニズムとして注目されているeffluxポンプが、緑膿菌の組織侵入性に関与していることを見出し、そのメカニズムについて研究を行なっている。

 これらの一連の研究は、臨床検査医学の臨床微生物学分野において極めて意欲的と評価され、若手の検査専門医としての活躍とともに、今後の本学会への貢献が期待される。

学会賞・学術推進プロジェクト

サイト内検索

事務所

〒101-0052
東京都千代田区神田小川町2-2
UIビル2F地図

TEL:03-3295-0351
FAX:03-3295-0352
E-mail:office@jslm.org

box